今回も4月の写真から、最終回です。


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 「ノスタルジー」

 古い校舎に入ると母校でもないのに懐かしい気分になります。
 何年か前から始まったKYOTOGRAPHIE京都国際写真祭で訪れた淳風(じゅんぷう)小学校の一こまです。 展示作品とともに会場の雰囲気が楽しめるのもこの写真祭の魅力です。 

 ところで京都は伝統を大切にすると同時に、新しいものも積極的に取り入れる気風があります。 明治維新後、琵琶湖からトンネルを掘り水を引き(琵琶湖疏水)、日本最初の営業用水力発電所を作ったことなどよく知られています。 同じ明治維新、日本で最初の小学校が作られたのも京都でした。 京都の町衆により、自治組織、番組に一つずつ64の番組小学校が作られたのがなんと明治2年のことです。 国による学校制度に基づく最初の小学校が作られたのが明治5年ですから、如何に京都人の新時代への期待と、教育の重要性の認識が強かったかが伺われます。 それは小学校に付けられた名前からも伺えます。 学校の名前など地名か、ときには番号で済ませてしまうことも多い昨今、京都の小学校の名前は難読漢字に溢れています。 各番組小学校に付けれたものが現代にも引き継がれているのです。 その名称と地域は元学区と呼ばれ、現在も自治組織として引き継がれています。 写真の淳風小学校もそうした小学校の一つ。 残念ながら少子化の影響で統廃合の運命にあるようです。 この校舎は戦前昭和初期の建物ですが、見所の多い立派な建築です。 壊されることなく有効利用されればいいのですが。

 (2017年4月21日 淳風小学校にて)


 
 花景三題

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 「忘れ物」

 持ち主は裸足でどこかにお出かけでしょうか?
 それとも梅の木が春の陽気に長靴をはいてお散歩?


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 「花の絨毯」
 
 植物園の四季彩の丘に咲く芝桜。


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 「西洋カラシナ」

 京都の河畔に咲く菜の花の正式名称はセイヨウカラシナです。 名前の通りその種からカラシが作られます。 我が食卓の粒マスタードも鴨川産の自家製です。

 (2017年4月22日 京都府立植物園および加茂川畔にて)



 西本願寺花灯明

 西本願寺で花灯明というライトアップイベントを行っているというので出かけてきました。 建物の内部は撮影禁止なので外観だけです。 

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 「御影堂」

 夜のライトアップは昼と風景が一変しますね。 右端に大銀杏があります。


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 「唐門」

 別名日暮らし門。 豪華な装飾に見惚れていると日が暮れてしまうということから。 なお唐門とは唐破風を持つ門のこと。 唐破風とは中央を凸型、両端を凹型の曲線状にした破風のこと。
 個人的にはお寺の門として派手すぎませんかといいたいところですが、建物内部の障壁画なども煌びやかです。 さすが仏教界随一の門徒を抱える浄土真宗系の大本山ということでしょうか。 
 時間が早かったので日没直後の空の色がよく出ています。 


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 「飛雲閣」

 普段は非公開で初見です。 金閣、銀閣と並んで京都の三名閣の一つ。 秀吉が京都に建てた聚楽第の一部の遺構ともいわれてます。 端正な美しい建築です。 内部拝観に時間をとられてしまい空の色もかなり暗くなってしまいました。 明るい時間にじっくり鑑賞したい建物とお庭でした。  

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 「龍谷大学」

 西本願寺の隣にある龍谷大学です。 1639年西本願寺が設立した学寮を起源とする大学です。 西本願寺のイベントに合わせてライトアップされていたので一枚。 明治12年に建てられた瀟洒な建物です。 異国の避暑地に迷い込んだようです。

 (2017年4月27日 西本願寺および龍谷大学にて)



 本満寺の牡丹

 枝垂れ桜で有名な出町にある本満寺。 桜のあとの牡丹も有名です。 写真はありませんが八重桜も豪華です。

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 「紅白」

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 「葉桜の傘の下」

 (2017年4月28日 本満寺にて)