今年の夏は前半は暑い日が続いたのですが、8月も後半になると夏らしい暑さは影を潜め、最近は雨の日が増えています。それにともなってキノコが目につくようになってきました。
 最近、瓜生山や京都御苑で見つけたキノコを紹介しましょう。

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 京都御苑で見つけたマツオウジ。このキノコは柄の歯ごたえが格別です。

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 同じく御苑にてキヒダタケ。ご覧の通り傘の裏にはヒダがありますがイグチの仲間です。イグチ類は通常スポンジのような小さな穴(管孔)が無数にあるのですが、このキノコは唯一の例外です。それでも傘の表や生えている風情はなんとなくイグチらしい雰囲気が感じられます。イグチらしい風情とはなんぞやと訊かれても困るのですが。

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 瓜生山で見つけたセイタカイグチ。柄の網目模様が特徴的です。けばけばしいので採りませんでしたが、帰って調べると食べられるとのこと、採っておけばよかった。

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 よく見る紅色のベニタケ科のキノコ。カワリハツか?
 この仲間は似たようなキノコが多種類あり同定は難しいです。ちなみにカワリハツの傘の色は紅色、オリーブ色、緑色など様々です。これが名前の由来。

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 アカヤマドリ。巨大でケバケバしいイグチ科のキノコですが食べられます。しかし人間が食べる前に虫(?)に食べられていました。

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 これまたよく目立つマントカラカサタケ。背高のっぽの唐傘のような風情で目を引きます。傘の下にtがツバがマントのように垂れ下がります。傘の表面はマシュマロにココアパウダーをふりかけたような感触。左奥に幼菌が見えています。これも食べられますが、似ているオオシロカラカサタケという毒キノコがあるので要注意。

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 瓜生山頂手前にオレンジの目にも鮮やかなキノコが群生していました。アンズタケ科のベニウスタケです。近縁種のアンズタケとよく似ていますが、アンズタケは色が黄色です。アンズタケはフランスをはじめヨーロッパでは有名な食茸で、名前の由来、アンズの香りがします。一方、ベニウスタケは食べられますがアンズ臭はほとんどしません。

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 ナラタケモドキ。御苑では見事な群生が多数見られました。よく似たナラタケは柄のツバがあり(ナラタケモドキにはツバがない)、ナラタケモドキより遅い時期に発生します。どちらも食茸で大量に発生する嬉しいキノコです。
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 同じくナラタケモドキです。ナラタケ同様、枯れ木、立ち木などから生えますが、地下の木の根からも生え、写真のように地面から群生しているように見えます。
 
 これから色々なキノコが生えてきます。食卓に野生のキノコが上がることも増えるでしょう。

 なお、写真の種の同定には間違いがあるかもしれません。また写真と実物とでは違いもあります。写真は実物の一面しか表現できません。写真と似ているからと安易に口にすることは絶対にしないで下さい。キノコは一本一種といわれます。信頼できる人の指導を受けるか、複数の図鑑などを参考に食茸と確実に同定できた場合のみ口にするようにしてください。