7月は京都の三大祭の一つ祇園祭の季節です。
 17日の山鉾巡行がハイライトといえますが、7月を通して様々な行事、神事が行われます。 

 先日(12日)、四条に出たら鉾の曳き初め、鉾建てをやっていたのでちょっと写真を撮ってきました。 

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  四条通りを部分的に通行止めにして長刀鉾の曳き初めです。

 祇園祭では神の使いとされるお稚児さんが重要な役割をします。 葵祭では斎王代が重要だったのと対照をなします。昔はすべての山鉾にお稚児さんが居たようですが、現在は長刀鉾のみ生身のお稚児さんが選ばれ、祭りの要所要所で重要な役割を果たします。
 Wikepediaによれば、稚児に選ばれるには、2000万円とも言われる費用がかかるため、京都市内の資産家等の家庭から禿(かむろ)と呼ばれる家来役の少年2名と共に選ばれるそうです。
 上の写真は鉾の後ろ側ですが、このときはお稚児さんがこちら向きに座っていました。

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 鉾上の囃子方。
 京都では7月となるとあちこちで祇園囃子のコンチキチンが流れ出します。 山鉾それぞれ伝承の曲が多数あるようですが、よほど注意して聞かなくては、ほとんど同じに聞こえます。鉦と太鼓と笛のスローな曲調が多いです。山鉾巡行もそうですが、京都らしい雅な祭りといえば聞こえがいいですが、悪く言えば意外性や派手さが乏しいともいえます。いや、もちろん山鉾の意匠など十分派手で立派なのですが、それが美術品の鑑賞のような方向に向いてしまっていて、祭りが持つ荒々しさのようなものは希薄です。
 
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 こちらは正面からの絵。正面に座っている白い顔がお稚児さん。下はそのアップの写真。 
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以下は鉾建ての様子。
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こちらは放下鉾。各部材をわら縄で組み立てていきます。
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 こちらはほぼ組みあがった菊水鉾。 
 このところ暑い日が続いています。祭りの熱気もますますアップしていくでしょう。