モリアオガエルというと場所により天然記念物に指定されています。しかし、京都では近郊の山で結構普通にいるようです。普段は森の中に住んでいてその姿を見ることは難しいのですが、今の時期、水辺の木の上などに泡状の卵を産みつけ、その卵よりカエルの存在が知れます。

下の写真は瓜生山山頂のすぐ東にある勝軍山城の空堀と思われる場所です。ここの一角には年中涸れることのない水溜りがあります。
ちなみに写真の先空堀の南端は崖になっていてその下が石切り場跡です。
P1150159_60_61_fused_Rこの水溜りに今の時期モリアオガエルの卵塊が見られます(下写真、6月7日撮影)。
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 ごく小さい水溜りですがおたまじゃくしを養うのに充分なようです。

P1150395_R水の中にはすでにたくさんのおたまじゃくしがいます。モリアオガエルの卵塊が生みつけられる前からいたので、他のカエル(アカガエルか?)でしょう。

東山の山中にはしばしばこうした池がありますが、モリアオガエルの卵塊が見られることは珍しくありません。麓のお寺、永観堂や法然院などのお庭にもモリアオガエルはいるようです。
他には、北嵯峨、嵯峨天皇稜の裏の池、後宇多天皇陵にある池、北山の山中で見ることもしばしばです。
とはいえカエル類は世界的に環境悪化の影響を受けやすく、数を減らしています。今後の動向を注視しておく必要があるでしょう。

泡中に 森青蛙 育めり (山歩人)